KIZASHI

ガジェット好きのITコンサルタントの気まぐれブログ。
ノートパソコンはLet's note、スマホはXperiaとiPhone、Windows Phoneが好き。音楽好きでイヤホン、ヘッドホンなどの音響機器も大好き。何気にアナログな雑貨、バッグ、ステーショナリーも大好きです。特に本革レザー大好き。ダニエル&ボブや土屋鞄などもお気に入り。

SONY

SONY XBA-N3とAKG N40を聴き比べる(比較編)

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今回はハイブリッド型イヤホンの代表格、ソニーのXBA-N3とAKGのN40の聴き比べをしてみる。どちらもハイブリット型イヤホンと呼ばれるダイナミック型ドライバーとバランスド・アーマチュア型ドライバーを一基ずつ搭載したものになる。

ダイナミック型とBA型を一早く組み合わせて搭載したイヤホンと云えば、AKG K3003を思い浮かべる人が多いだろう。AKGがハイブリッド型イヤホンの先駆者的な存在なのは間違いない。

ソニーはというと、どちらかというと、長年、ダイナミック型ドライバーにこだわってきた。しかし、ダイナミック型イヤホンのフラッグシップモデルのMDR-EX1000を最後に、ここ5年ぐらいは時流を読み、バランスド・アーマチュア・ドライバーを自社開発し、BA型イヤホンやハイブリッド型イヤホンの開発に注力している。

その両社が3万〜5万円台という頑張れば手が届く高級イヤホンカテゴリに投入したのが、AKG N40とSONY XBA-N3になる。

AKG N40は、低音域用に8mmのダイナミック型ドライバーと中高音域用にバランスド・アーマチュア・ドライバーを搭載している。また、2基の異なるドライバーを搭載しながらK3003と同様にネットワークレスという設計になっている。音質を好みで選べる3種類のメカニカル・チューニング・フィルターを搭載しているのもAKG N40の魅力だろう。REFERENCE、HIGH BOOST、BASS BOOSTの3種類から選べるようになっている。

ソニーXBA-N3は、LCP振動版採用の9mmのダイナミック型ドライバーと新開発というソニー自社開発の日本製バランスド・アーマチュア型ドライバーを搭載している。バランスド・アーマチュア型ドライバーというと、KNOWLESやSONION等の汎用品が使われ、差別化しにくい部分だが、ソニーらしさを出している。

SONY XBA-N3のレビュー


ソニーのBA型ドライバーを使ったイヤホンで音が良いと思ったものは正直なかった。XBA-Z5ではソニーはもうオーディオでもダメかもしれないと感じたほどだ。しかし、時の流れというのは、嫌な思い出を薄れさせてくれる。XBA-N3の口コミやレビューを読んでいく中で、欲しいという欲求が膨らみ、自分の中で長らく葛藤があった。

SONY XBA-N3で初めて音楽を聴いて驚いた。エージングなしの状態でも期待以上に低音から高音までクリアに美しく出ている。音のバランスはフラットだが、重低音も9mmのダイナミック型ドライバーとは思えないほどずっしりと聴かせてくれる。ダイナミック型ドライバー搭載のイヤホンに良くある音の籠りは全くない。

3万円のイヤホンでここまでの音を聴かせてくれたのはXBA-N3が初めてだ。10万オーバーのイヤホンと比べても遜色ない音作りになっている。

高音域は刺さりのない絶妙なキラキラ感があり、中音域もボーカルがしっかりと前に出てきている。そこにダイナミック型ドライバーだからこそ成せる重低音が加わる。リスニングに最適なベストバランスはこれなのかもしれないと感じた。

まだエージングなしで5時間程度しか聴いていないが、SONY XBA-N3は今年のベストイヤホンに早くもなりそうだ。

高音域 ★★★
中音域 ★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★★


ソニー SONY イヤホン ハイレゾ対応 カナル型 ケーブル着脱式 XBA-N3

AKG N40のレビュー

アコースティックなサウンドが似合う音作りだが、どのフィルターに付け替えても自分には音がしっくりこなかった。ノズルと本体の間の距離が短いのでフィット感がなく、音が逃げやすいというのもあるかもしれない。(イヤーピースをいろいろなものに変えてみたが変化がなかった)

何か褒めるところを探そうとしたければ本当にこれと言って見つからない。個人的には2016年に購入したワーストイヤホンとなっている。

REFERENCE
高音域 ★★★
中音域 ★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★★

HIGH BOOST
高音域 ★★★
中音域 ★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★★

BASS BOOST
高音域 ★★★
中音域 ★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★★ 


AKG N40 カナル型イヤホン ハイレゾ対応 2WAY(ダイナミック/BA)ハイブリッド型 ケーブル着脱式 ブラッククローム N40SIL【国内正規品】

<あとがき>

ソニーの自社開発バランスド・アーマチュア型ドライバーの品質向上に驚いた。これまでのソニーのBAユニットは音の繊細さや正確さでKNOWLESやSONIONに遅れを取っていたが、XBA-N3の音を聴く限り、対等になれたように感じる。この進化したBAユニットを使って6BA以上のイヤホンをソニーが作ったら面白いような気がする。数ではないというのはわかっているが、ソニーの6BAや8BAのイヤホンを聴いてみたい。



Android搭載ウォークマンNW-ZX2のすすめ

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Android OS搭載ウォークマンNW-ZX2のすすめということでブログを書くことにした。

NW−ZX2はデジタルアンプS-Master HXを搭載していて、ポータブルミュージックプレーヤーでありながらポタアン(ポータブルアンプ)の実力まで兼ね備えている。(グランド分離接続にも対応してる)

iPhoneとポタアン、Androidスマホとポタアンと2台持ちで外出していた時期もあったが、1台で音楽プレーヤーとポタアンを兼ねているというのは荷物も少なくなり快適過ぎる。

何故、Android搭載の音楽プレーヤーにこだわるかというと、Androidアプリの高性能ミュージックプレーヤーPowerAmpとiTunes管理楽曲とのWiFi、USB同期に対応しているアプリiSyncrが使えるからだ。

iTunesでプレイリストを作っておき、Androidを操作してiSyncrでWiFiで同期するのは本当に作業が捗る。そしてiTunesで管理しているのは歌詞付きのApple Lossless(ALAC)なので、ALACの再生、かつ、歌詞の表示に対応しているPowerAmpは本当に便利で素晴らしい。




SONY ウォークマン ZXシリーズ 128GB ハイレゾ音源対応 Android搭載 ブラック NW-ZX2-B

ここではNW-ZX2をすすめているが、オンキヨーのDP-X1も素晴らしい。Android 5.0を搭載していて、CPUも快適でいて、DACやアンプもこだわっている。バランス接続も対応している。唯一の欠点はバッテリーの持ちの悪さ。コストパフォーマンスと音質ではDP-X1の方が満足度が高いかもしれない。


ONKYO デジタルオーディオプレーヤー ハイレゾ音源対応/DAC・ヘッドホンアンプ内蔵/バランス接続対応/Google Play対応 ブラック DP-X1(B)  



シングルBAのイヤホン5機種を聴き比べる

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昔はイヤホンというと、ダイナミック型が一般的だった。それがいつの間にか、補聴器で使われていたバランスド・アーマチュア(BA)型のイヤホンが増え出し、それも複数のBAを搭載したマルチBAが一般的になっている。特に高級イヤホン市場を見渡すとマルチBAタイプのイヤホンが大多数を占めている。10ウェイや12ウェイなど、たくさんBAユニットを搭載しているのが良いと勘違いするぐらいのイヤホンまで登場している。

そんな自分もマルチBAユニットを搭載しているSHURE SE846を愛用しているが、定位や音の生々しさという点ではフルレンジのダイナミック型(AK T8iE)に劣ってしまう。

スピーカーはフルレンジユニットのものが好きで、Mark AudioのAlpairシリーズを愛用している。フルレンジというのはネットワークが入らず、音がダイレクトにアンプからスピーカーユニットに繋がるので劣化しにくいという特徴がある。それはイヤホンやヘッドホンでも同様だと思っている。

BAユニットについて調べてみると、いろいろなことがわかってきた。BAユニットを供給しているメーカーは意外に少なく、どのメーカーも同じようなBAユニットを使っていることがわかってきた。多少のカスタマイズはあるようだが、どちらかというと、イヤホンの材質や形状、ネットワークで違いを出していることがわかってきた。

BAユニット製造メーカー

・Knowles(アメリカ合衆国) SHURE、Weston、JH Audio等
・Sonion(デンマーク) Klipsch、JH Audio等
・日本モレックス(アメリカ合衆国) ※スター精密(日本)のBA事業を買収 final、ZERO AUDIO
・ヤシマ電気(日本) Ortofon、Grado、Acoustic Effect等
・ソニー(日本) Sony

BAにもフルレンジユニットというのがあり、ダイナミック型と同じくひとつのユニットで高音から低音までカバーするものがある。KnowlesのフルレンジBAユニットを搭載したETYMOTIC RESEARCH ER-4シリーズは20年以上も前に発売され、現在も売れ続け、音の評価も高い。これが何を意味しているかというと、BAユニットは20年以上前にすでに完成形になっていたということである。ダイナミック型のイヤホンでこんなにロングセラーのモデルを自分は知らない。

BAの歴史を知ってしまい、シングルBAによるフルレンジ一発が気になって仕方なくなってしまった。こうなるともう止められない。先ほど挙げたBAユニットを使っているシングルBAイヤホンを片っ端から購入して聴いてみた。

ELECOM EHP-BA100 AQUA (Knowles製BA)

エレコムが作り上げた真鍮製のフラッグシップモデル。KnowlesのRABシリーズのフルレンジBAユニットを搭載している。エレコムというだけで今までの自分ならスルーしていたが、売れているということもあり、敢えて購入してみた。

AQUAというネーミングのとおり、透明感のある音作りとなっている。低音もしっかりと出ており、不満は感じない。透明感のある音作りが自分の勝手なイメージだが一番BAっぽい音のように感じた。

高音域 ★★★☆
中音域 ★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★★


ELECOM ステレオヘッドホン カナル BAドライバ BA100 シルバー EHP-BA100SV

Klipsch X10 Rev.1.2(Sonion製BA)

ER-4ほどの歴史はないが、Klipsch X10も10年近く売れ続けているモデルである。SonionのフルレンジBAユニットを搭載している。KlipschのカスタマイズBAのため、独自のコードネームも付けられている。

このイヤホンの特徴は、BAユニットの苦手とする低音もしっかりと鳴らすところだ。それでいて高音から低音までバランス良く聴かせてくれる。こういう音だとよくダイナミック型っぽい音作りと言われたりするが、ダイナミック型っぽいというのはネガティブな要素もあり、自分は音がクリアではないという印象も受けてしまう。音がクリアなダイナミック型っぽい音作りというとX10の良さをわかってもらえると思う。

ちなみにRev.1.2となっているが、パッケージングが変更になっているだけでイヤホンそのものの音に変更はない。

高音域 ★★★☆
中音域 ★★★★
低音域 ★★★☆
解像度 ★★★☆



Klipsch Xシリーズ X10 Rev.1.2 KLRFXA0112

ZERO AUDIO CARBO SINGOLO ZH-BX510-CS(日本モレックス製BA)

音の傾向としてはKlipsch X10に近い感じを受ける。ただ、Klipsch X10と比べると解像度が若干低く感じてしまうが、音のバランスが良く、音楽を聴いていて楽しいと感じさせてくれる。

ボディはリアルカーボンとアルミ、真鍮のホーンで作られていて作りも良い。

高音域 ★★★
中音域 ★★★☆
低音域 ★★★
解像度 ★★★



ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ シンゴロ ZH-BX510-CS

Ortofon e-Q7(ヤシマ電気製BA)

高音域が美しいと評判のイヤホン。ヤシマ電気がOEMで製造し、デンマークのオルトフォンが販売している。

このイヤホンを聴いて最初に感じたことは、これまで他のイヤホンでは聴こえなかった高音が聴こえてくる。これまでも聴こえていたのかもしれないが、意識したことのなかった音がそこにはある。

ヤシマ電気は独自技術のヤシマEMD(Extreme Magnetic Driver)と呼んでいる1磁極型マグネチックドライバーをBAユニットに採用している。ディスク状の振動版を採用し、振動版とアーマチュアを繋ぐドライブシャフトをなくすことで振動版がより動きやすくしている。

ヤシマ電気にしか作れない音がそこにはある。

高音域 ★★★★
中音域 ★★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★★★



オルトフォン カナル型イヤホン e-Q7-S(色:シルバー)

Sony XBA-100(ソニー製BA)

ソニーが自社開発したフルレンジBAユニットを搭載したイヤホン。真鍮で作られていて美しい。

ソニーはバランスド・アーマチュア・ユニットに参入したのが一番遅いということもあり、他社のBAユニットと比べるとまだまだ完成度が低いように感じる。ソニーのマルチBAのフラッグシップモデルを購入したことがあるが、SHURE SE535と比べるとまだまだな感じを受けてすぐに手放してしまった経験がある。シングルBAのイヤホンを聴いてみて、なるほど、と納得してしまった。いくら複数のBAユニットを搭載していてもひとつひとつのBAユニットの完成度が低ければ良い音にはならない。

厳しいことを書いてしまったが、ソニーは大好きなメーカーなので海外勢に負けないBAユニットが開発されることを期待している。

高音域 ★★★
中音域 ★★★
低音域 ★★★
解像度 ★★☆



SONY カナル型イヤホン XBA-100

最後に

5つのフルレンジBAユニットを搭載したイヤホンを聴き比べ、高音域、中央域、低音域、解像度の4つの視点で自分なりの評価をしたが、正直、どれも良いと思える音だし、これはダメだというイヤホンはなかった。マルチBAだとダメなものと良いものがはっきりとわかるが、シングルBAだとネットワークの影響や定位の影響を受けないのでそれがわかりにくいのかもしれない。これはBAユニット単体ではどれも一定以上の品質を保っていることの証だと思う。

イヤホンをお気に入りの順序で並べてみた。

1位 Ortofon e-Q7
2位 Klipsch X10 Rev.1.2
3位 ZERO AUDIO CARBO SINGOLO ZH-BX510-CS
4位 ELECOM EHP-BA100 AQUA
5位 Sony XBA-100 



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