DNP(大日本印刷)は、音楽データの違法コピーを抑止する電子透かし技術「ゲンコーダ Mark for COPY PROTECT」を発表した。

仕組みを簡単に説明すると妨害雑音を音楽データに埋め込み、その音楽を録音や圧縮した場合のみ雑音を発生させるというもの。

DNPは過去にコピーコントロールCDというものがどれだけ音楽業界に損失を与えたかをわかっているのだろうか。音質の悪いコピーコントロールCDの登場によってCDが売れなくなり、結果として音楽離れを加速させてしまった。

今度は音楽配信がやっと軌道に乗り始めた音楽業界に雑音を混ぜた粗悪な音質の悪い音楽コンテンツを普及させ、今後は音楽配信の消費者離れを誘発しようとしている。

海外ではコピーコントロールそのものが廃止されている中、またしても日本は最悪の方向に進もうとしている。まじめにお金を払ってCDを買ったり、音楽配信を買っている立場からすると、品質の悪いコピーコントロールの入ったものを買わされるのは到底受け入れられない。

DNPは時代錯誤、消費者の目線から離れた技術を開発することで自社のイメージが悪くなるとは考えなかったのだろうか。

世の中にこういう雑音の混じった音楽コンテンツが普及しないことを切に願っている。