SHURE(シュアー)のイヤホンのフラッグシップモデルSE535に限定モデルが登場した。もともと日本限定モデルとして開発がスタートしたが、最終的にはアジア限定モデルとして発売されることになった。

今回の限定モデルは、デザイン、ケーブルの長さだけではなく、音質も変更されている。特に高音域がスペックにも表れていて、これまで19kHzまでだったのが、19.5kHzまで向上している。

デザインだけであれば買うことはなかったが、音質まで手が加えられているとあれば、もう買うしかないと予約して早速手に入れることができた。

SE535 Special Edtionは、3基の高精度マイクロドライバーで音を出しており、低域用デュアルウーハーと高域用シングルツイーターから構成されている。そして周波数フィルターをチューニングすることによって奥行きのある素晴らしい音を奏でるようになっている。

ケーブルは着脱式となっていて、ケーブルの切断によるイヤホンそのものの寿命に気をつけなくて良くなった。また、ケーブルをサードパーティー製に変更することによって音質を変更することが可能になった。

今回、SE535 Special Editionでは、周波数フィルターのチューニングを変更することによって音質を変更している。SHUREによるとマイクロドライバーそのものをチューニングしなかったのは、それをやってしまうとSE535ではなくなってしまうからということのようだ。確かにSE535 Special Editionで音楽を聴いてみると、周波数フィルターのチューニングだけでここまで音質の向上がはかれるのかと驚かされる。

気になるSHURE SE535 Special Editionの音質だが、発売前にレビューがいくつかのサイトに掲載されていて、その内容というと中高音域の変化ばかりが取り上げられていたが、実際に聴いてみると低音域から高音域まで大きく音質が変わっている。

音作りの傾向は基本的に通常モデルと同じだが、音の分離と広がりが増し、解像度が高くなり、低音域の音圧が強くなっているように感じる。確かに高音域はこれまでより強調され、ピアノなどを聴くとその美しさは増している。SE535は基本的にモニターライクな音作りになっているが、SE535 Special Editionではアバンギャルドな音作りにシフトしている。限定モデルということで通常とは違う音づけをしている。いつも聴いていた音楽が、SHURE SE535 Special Editionで聴くと違ったものに聴こえてくる。まるでMIXをやり直したかのように。

当面の間、SHURE SE535 Special Editionで様々な音楽を聴き直す楽しみができた。SHUREは本当に素晴らしいイヤホン、ヘッドホンのメーカーだと思う。期待を裏切らないものを次から次と出してくれるので、来年夏ぐらいに出るであろう、SE535に代わる新モデルも期待して待とうと思う。


【国内正規品】SHURE カナル型 高遮音性イヤホン SE535 Special Edition レッド SE535LTD-J